週刊大阪日日新聞

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2020/7/25

吉村府知事番記者

暮らしをどう変える 「スマートシティ」の実現目指す

住民が実感できる生活の質向上を

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会見に臨む吉村知事

 大阪府の吉村洋文知事が就任時から力を入れているのが、「スマートシティ」の実現だ。都市が抱える諸問題に対し、情報通信技術(ICT)などの先端技術を生かし、解決や効率化を目指すという考え方だ。今春に方向性を盛り込んだ戦略を策定したほか、実行組織の「スマートシティ戦略部」を立ち上げるなど、推進へかじを取っている。

 「コロナに対して新しい技術で課題を解決する」―。7月16日の定例会見で吉村知事は強調した。府はこれまでにICT企業や団体と連携し、患者の健康状態を共有するシステムの開発や、感染動向を発信するサイトを開設。会見では第2波への対応や新しい生活様式の実践に向け、多くの企業と新たに連携する考えを示した。

 吉村知事はかねて先端技術の活用に、積極的な姿勢を示してきた。大阪市長時代には「ICT戦略室」を設置。必要性を当時、次のように語っている。

 「行政サービスをやるに当たり、効率化が図れていない。コスト削減や効率化を図る意味でICTを活用する。もう一つは質の高い、効率の良い行政に達するために一番、最短距離で行く」

住民が笑顔に

 知事就任後も基本的な考えは、継続されている。昨年4月の就任会見では「府の行政自体がICTリテラシー(情報活用力)が高くない。行政サービスをICTを使って良くする」と述べている。

 今年3月には、大阪の「スマートシティ」化に向けた具体的な方向性や取り組みを盛り込んだ「大阪スマートシティ戦略」を策定。では、なぜ目指す必要があるのか。

 戦略ではこう説明されている。「人口減少をはじめとする社会課題に効率的・効果的に対応し、先端技術により生活の質向上を実現することで、住民が笑顔になれる大阪を実現」するとある。

 4月には戦略の実現に向けた司令塔を担う「スマートシティ戦略部」を立ち上げた。このときの吉村知事の言葉は次の通りだ。「本日、発足した。これは僕自身も選挙で掲げた項目なので、府民との約束を守りたいという思いで準備の案を作り、準備室を立ち上げ、いよいよ船出となった」。

 高齢者が多いエリアでの自動運転や若者が使う行政アプリ、行政のICT化、空飛ぶ車…。アイデアを例示し、「民間と協力して新しい技術を使って生活の質を良くしたい」と強調した。

求められる成果

 最後にこう述べている。「背景には将来的な少子高齢化がある。働き手も少なくなり、税収が減る傾向は誰もがあらがえない。税金だけに頼るのではなく、新しい技術で生活の質は良くできる。子どもたちに大阪を成長する都市として残すには、今の段階で種植えをする必要がある」。

 住民が実感できる形で生活の質向上を目指す―。戦略の中で主目的として掲げられている一文だ。新型コロナウイルスで将来の見通しが不透明な中、「スマートシティ」は私たちの暮らしをどう変えるのか。

 推進体制を整えた吉村知事。今後は府民の実感が得られる成果が求められている。

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