週刊大阪日日新聞

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2021/10/9

大阪市内でタワマンバブル 

中古市場は10年で4倍に

 「ついこの間住み始めたタワーマンションを売って、この物件を購入してくださる方が多いんですよ」。数カ月前に、記者が大阪市内のあるタワーマンションの販売責任者から聞いた話だ。この話がずっと気になっていた。「高額な新築に住み替えるほどの価値があるのか」「そうだとしたら、一体、どれほど値上がりしているのか」。この疑問を払拭するため、今号でその実態について取材した。

住み替えでキャッシュリッチ

 大阪市内、特に都心部で続くタワーマンション(タワマン)バブル。少し前までの不動産業界では、「坪300万円を超えると高い」と言われてきた。その相場が今では400万円に近付き、逆に300万円以下の物件を探す方が難しくなった。

 この値上がりし続けるタワマン市場に、さらなるニュースが追い打ちを掛ける。東京建物が北区堂島2で計画する住宅とホテルの超高層複合タワー「ONE DOJIMA PROJECT」だ。2024年4月に入居を予定するこの高級マンションは「ブリリアタワー堂島」と名付けられ、販売価格は何と坪500万円。大阪で過去最高額となる9億〜10億円の住戸が予定されているという。

新築タワーの値上がりが中古タワー市場をけん引

 タワマンバブルは新築市場にけん引されるカタチで中古市場にも波及している。市内には2000年以降に供給された物件が150棟3万5千戸あるが、このうち中古市場で年間約600戸が取り引きされている。

 「新築時より高い価格での取引になるが、今の新築が高いので中古が安く見える」。こう話すのは、市内のタワーマンションの売買実績で1位、「TOWERZ」のブランド名で展開するES&Companyの芝崎健一COO(最高執行責任者)だ。

 図Aは大阪市内の中古タワーマンション取引件数だが、この10年ほどの間に約4倍のマーケットに成長。年々、取り引きが活発になっていることが分かる。2010年に150件ほどしかなかった成約数は19年には600件以上に大きく伸びた。20年はコロナ禍の影響で各社共に4月から2カ月間営業できなかったが、秋には需要が復活し、581件まで巻き返した。その勢いのまま今年は700件に手が届きそうだ。「新築タワーマンションの供給増に加え、価格が上昇していることも取り引き増加の要因」(芝崎氏)という。

タワーtoタワーの錬金術

 実際にどのくらい値上がりしているのか。図Bは中古タワマンの成約坪単価の推移だが、先に紹介した新築価格の上昇につられ、同じく右肩上がりに上昇し続けている。2016年にNHKが、東京での不動産バブルを背景に、タワマンを移り住みわらしべ長者≠フように売買差益で資産を増やす「空中族」と呼ばれる人々の特集を組んでいたが、同じことが大阪市内でも起きているようだ。

 そのメカニズムはこうだ。例えば、住宅ローンを組んで5000万円でタワーマンションを購入する。数年後、7500万円に値上がりしたところで売却。手にした7500万円からローンの残債分を返済すると、2500万円以上のキャッシュが残る。そのキャッシュは手元に残したまま新たな住宅ローンを組み、別のタワマンに住み替えるという流れだ。タワマンが値上がりし続ける限り、引っ越しの度に売買差益が手に入り、わらしべ長者のように資産が膨らんでいく。

 実際に新築マンションの販売担当者は「ほんの数年前に購入したばかりの物件を売却し、新しいタワマンに住み替える需要は多い」と説明。このタワーtоタワー≠フ動きも中古市場を活発化させる要因となっている。

6年で4千万円の値上がりも

 値上がりの程度を、読者に具体的にイメージしてもらうため、大阪市西区で2015年に竣工した地上53階建てのタワーマンションを例に挙げてみたい。取引データによると、新築時に2950万円だった1LDK(約54平方m)は21年に4850万円で、新築時5580万円だった2LDK(約93平方m)は9600万円で売却した実績が残っている。


「日本の不動産業界の不透明さに一石を投じたい」とも語る芝崎COO。同社は11月に御堂筋沿いに「TOWERZ Gallery」をオープン予定。タワーマンションの生活体験や、同社での契約者のオーナーズサロンなどとして活用される。

 買った瞬間、値上がりする≠フ言葉通り、このタワーマンションは竣工年の時点で早くも平均1346万円の値上がり益が生じ、築6年時点の21年には平均3772万円の値上がり益が発生している。

 芝崎氏が所有者に売却理由を尋ねたところ、「利益確定」の回答が多く、「売却によって残債を払い終えれば、再び住宅ローンの枠が空く。アベノミクスによる低金利の恩恵を一番受けるのは住宅だから、そこをうまく活用し、キャッシュを手にする人が多い」と説明する。

不動産バブル崩壊の危険は?

 ところで巷では不動産バブル崩壊≠竍大暴落がはじまった≠ネどの書籍や特集を目にするが、この辺りは大丈夫なのだろうか。「マンション全体で見ると分からないが、タワーに限ってはニーズはかなりあることを実感している」と芝崎氏。その理由として「通常、マンションは住むためにしか買わないものだが、タワーの場合は今後、二度と手に入らないような唯一無二の物件が多い。このため、国内だけでなく、海外からの投資も引き付けており、買い手の裾野が広い。そういった物件であればニーズが尽きることはないと思う」と話している。

 過去の経験から、その唯一無二になりやすいタワーとは、大きくは@大規模であることA駅直結などの希少性がある、の2点という。


大阪市内 タワーマンション値上がりの実態

 表は、大阪市都心部の主な中古タワーマンションが、新築時の価格よりどのくらい値上がりしているのかをまとめたものだ。いずれもわずか数年で大きく値上がりしていることが分かる。

■阪神電車 大阪梅田駅に新1番線 10月30日から供用開始

■大型イベント誘致注力 大阪観光局

■USJとポケモンが提携 2022年にアトラクション登場

■ポケモンと遊ぼう! 色テーマに体験型企画

■100%再生エネ利用マンション 茨木で展示

■未知やすえさんが一日署長 特殊詐欺被害防止訴え

■記念フォトブックウェブ予約開始 ホウちゃん1歳

■留学生インターンに利点 帝国ホテル受け入れ

■「早ければ24日にも」全面解除 酒の提供や時短営業

■ランタン装飾で台湾ムード あべのハルカス

■予約なしワクチン接種 4会場でスタート

■双子ファミリーを応援 阪急百貨店うめだ本店

■鶴見緑地をラクラク移動 トヨタの最新モビリティ全国初導入

■ウチの土地 上がった? 下がった? 府地価調査


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