週刊大阪日日新聞

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2022/1/15

世界的インフレ 日本と欧米の違い

 コロナに翻弄され、経済が疲弊したまま終わった2021年。今年もその影響を色濃く残す中、昨年後半から徐々に物の値段が上がっていることを実感する。いわゆるインフレだ。原因はコロナ禍によるものだが、どうも海外と日本では経済が違った動きをしている気がしてならない。長く米国で生活した筆者の視点を交えながら、その原因を探ってみたい。


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 健全な経済活動の中なら、適度なインフレは良しとされる。なぜなら経済が活発化して物価が上がれば収入も上がり、より良い生活ができるようになるからだ。

 物価が上昇すれば、回り回って収入も増加する。実際に、欧米ではインフレ後の賃金上昇が見られている。

 例えば米国では、新型コロナウイルスからの景気回復で労働者が不足。アマゾン・ドット・コムは発送管理・輸送部門の従業員の平均最低時給を18ドル(約2000円)超に引き上げた。コーヒーチェーンの最大手スターバックスは今夏までにすべての従業員が時給15ドル以上を得られるよう給与体系を変更。平均時給は約17ドルになる見通しという。

 一方で、日本にそんな動きはあるだろうか。物の値上がりを感じる一方で、収入が上がった話はあまり聞かない。しかも物価だが、実際には価格変動の大きいエネルギーと生鮮食品を除く消費者物価指数はほとんど上がっていない。企業の仕入れ値を表す企業物価指数は11月には前年同月比で9%にまで上昇したにも関わらず、企業はまだまだ消費者への価格転嫁には至っていない。

 なぜ、日本だけ海外と違う動きになるのか。米国の大学に通ってそのまま米国のメディアに就職し、海外生活の長い私は、欧米と日本の社会背景の違いに要因があると見ている。

文化の違い

 そもそも現在、世界各国で見られるインフレは、コロナ禍による供給不安と、景気刺激策であるバラマキに起因している。だから、条件は世界的に同じと見ていい。

 一つずつ探っていこう。まずはコロナ陽性者数だが、日本は欧米よりもはるかに少ない。にも関わらず、日本では経済活動がまだまだ制限されている。マスクをしている人が減らないのと同じで、他人の目(ソーシャルプレッシャー)を気にして自主規制する国民性がある。一方で日本よりも陽性者数の多い欧米やアジア各国は、遥かに経済活動が活発化している。

 賃金についてはどうか。インフレで賃金が上がる欧米に対し、日本は上昇していない。

 日本は終身雇用や労働法によって労働市場の流動化が妨げられてきた。安定して長期間働けるという面では役立つが、固定化した仕組みのため、インフレの有無に関わらず給料が上がりにくいのは間違いない。

 その一方で言葉は悪いが、欧米では簡単に労働者をクビ≠ノできる。今回のコロナ禍でも米国だけで何百万、何千万人という人が解雇された。欧州の国々も足せばその数字は相当なものだ。

 しかし、いざ経済が回復基調に入るとすぐに再雇用が始まり、あっという間に失業率が低下。人手が必要な業種で賃金の上昇が始まった。時給がコロナ前の2倍以上になった業種もある。

 インフレになればそれに対応する様に労働市場が反応し、ビジネスもそれに見合った金額をオファーする自然な流れになっている。

 日本は景気が良くなって就労人口が増えたと言っても多くは非正規雇用だったりするので、長期的には賃金が上がっていかない。正社員の給料でさえ、失われた30年でほとんど変わらず、今後も上がりにくいので、 全体としても上がっていかない。

今後はどうなる?

 海外各国が、22年後半にはインフレは落ち着くと予想しているが、日本は年末までじわじわと物価が上がっていくと思われるので、日々の生活はそれと共に苦しくなっていくだろう。

 安定を取るかリスクを含む変化(成長)を取るかだろう。この観点からみると岸田政権に成長を求めるのは難しいかもしれない。

 インフレが進んでも収入が変わらなければ、賃金が下がっているのと同じ。預金も同じで、長期的に物価が10%上がれば、残高が変わらなくても実際には買える物は10%目減りしているので、10%お金が減ったのと同じ。加えて預金金利も低過ぎるから資産形成にならない。

 反対に、お金を借りている人や企業にとっては実質的に借金が減額したことになるから、今の日本の金利であれば借りられるだけ借りた方が得とも言える。

 資産がある人は、目減りする現金を株や債券、不動産に変えておくことでインフレの恩恵に預かれる。

 米国では日本よりも投資をしている人が多い。金持ち父さんで有名なロバートキヨサキなどもインフレの恩恵に預かった一例だ。今回のコロナ禍で資産を急激に増やしたのは、そういう投資をしている人たちだった。

 日本でも4月から高校家庭科で「お金の教育」が始まるそうだ。国を当てにするのではなく、まずは自分の資産は自分で守っていくという姿勢を持つ方が得策だ。

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