週刊大阪日日新聞

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2022/7/23

学生が授業で記者に挑戦 

大阪国際大学 × 大阪日日新聞


▲取材内容のプレゼンテーションを熱心に聴く学生ら=大阪府守口市の大阪国際大

 大阪国際大と大阪日日新聞、週刊大阪日日新聞が協働し、学生たちが自分たちでテーマを見つけ、取材し、記事にするプログラムを同大学の前期授業で実施した。3年生7人が受講している「PBL演習V」(担当教員・尾添侑太講師)で、受講生は6グループに分かれ、新聞記者の仕事を体験した。

 大学生に新聞への関心を高めてもらうとともに、取材、執筆を通して、主体的なコミュニケーションや学外への情報発信を経験してもらうことが狙い。

 テーマは「ジオキャッシングでの地域貢献」「ソロキャンパーをつなげたくて」「コロナと老人介護施設」「週に一度のゆるっとヴィーガン」など個性的なものがそろった。今回の特集では「視覚障害者にひと声を」「離村率の高い自治体が協力する取り組み」の記事を紹介する。

離村率の高い3町村が力を合わせて「田舎」を再発見

 京都府と笠置町・和束町・南山城村の同府相楽東部地域の3町村で運営する「相楽東部未来づくりセンター」は、カヌーやマウンテンバイクの体験などを通して地域活性化を図っている。同センターの藤森雅彦さん(40)と野依航平さん(29)は次世代の担い手が少なく、盛り上げることが難しい町村に「田舎の良さを残したい」と意気込む。


▲南アクティビティキャンペーンの一つ「健康ウォーキング」=京都府相楽群南山城村
相楽東部の現状

 相楽東部の人口は2022年5月時点で笠置町1071人、和束町3340人、南山城村2312人である。相楽東部の問題としては「人口減少」と「少子高齢化」を挙げる。2008年に「相楽東部広域連合」を設立。人口減少などの根本的な課題に対しては、府と3町村一体となった取り組みを継続してきたが、少子高齢化から次世代の担い手が少なく、地域を盛り上げていくことが難しい状況は変わっていない。

相楽東部未来づくりセンター

 危機的状況に対応するため府と3町村は新たな枠組みが必要として、17年4月に相楽東部未来づくりセンターを開設。府と3市町村から派遣された4人で活動している。「京都府と一緒に活動していくため、人脈や予算化の面では町村単位ではできないことができる」と振り返る。「府、3町村と四つの立場から意見を出し合っていくため、企画する際に意見が衝突する」こともあったが、活動する際に「地域の人とどううまくやっていくか」や「補助金がなくても自分たちでできるような仕組みをつくる」などといった工夫で乗り越えてきた。


▲アクティビティキャンペーンのチラシ

 藤森さんの前任の阿部真伸さん(47)は「それぞれの主張や意向をくみ取っていく必要があり困難も感じることはあった。どんな場合でも主役は地域の方たちということを大切に努めてきた」という。同センターは、主に親子を対象に体験型のアクティビティキャンペーンを実施(個人も参加可)。 カヌーやマウンテンバイクの他にも昆虫採集など、同地域ならではのイベントを開催している。

伝えたい

 今後の課題として、「田舎の良さを残したい」「懐かしさを覚えてもらいたい」と都会にない輝くものがある地域にすることを挙げ、野依さんは「相楽東部を大都会にすることや移住者を増やすのではなく関係人口や交流人口を増やしてくことが課題で、この土地ならではの良さを周りに発信していくことが大切。日程は未定だが、アクティビティキャンペーンにぜひ参加して」と話した。

取材後記

 今回の取材で「人口減少」には歯止めがかからないことを改めて感じた。興味深かった点は、離村率が高い町村に移住者ではなく交流人口を増やすということである。環境を都会にすることや移住者を増やすのではなく、関係人口や交流人口を増やすことによって、他の地域にはない新たな地域活性化へとつながっていくのではないだろうか。


視覚障害者に少しの勇気を持って「ひと声」を

 視覚障害者向けに新たなサービスが開発されているが、今あるサービスも必要だと訴える当事者がいる。大阪府視覚障害者福祉協会の職員で視覚障害のある春田由紀子さん(52)は「みんなが使えているものがなくなっていくのは違うのでは」と話す。「何よりも健常者からの声かけが重要だ」と訴える大阪市鶴見区在住で視覚障害のある堀部光雄さん(79)は、「お手伝いしましょうかという言葉が助かる」と話す。


▲道で困っている視覚障害者(左)に声をかける健常者=大阪市鶴見区
スマホ音声案内への不安と期待

 2021年1月、視覚障害者向け音声案内システム「shikAI(シカイ)」アプリが公開された。東京メトロ5駅でサービスの利用が可能になったが、アプリを使用する時、片手にスマートフォンを持ち片手に白杖を持つ状態に不安を感じる人がいる。堀部さんは、「スマホの音声に気がいってしまうと危険がないとはいえない」とする一方で、「もっと先にスマホが苦手な人でも使えるようなものが出てくるのではないか」とし、サービスの開発が進むことに期待も寄せている。

健常者には必要なくても

 点字ブロックや音響信号機などの今あるサービスに「アプリができたら点字ブロックはなくてもいいのではないか」「音響信号機は音がうるさい」といった心ない意見が健常者から視覚障害者へ届くという。春田さんは「たしかに普通の人はいらない。けど命がけのことでもあるから、納得はできない」と反論。「新しいものができることで、みんなが使えているものがなくなっていくのは違うのでは」とし、点字ブロックや音 響信号機など既存のサービスも必要と訴える。


▲歩道にある点字ブロックと音響信号用押しボタン=大阪市鶴見区
「お手伝いしましょうか」が当たり前に

 駅や道で困っている視覚障害者を見かけた時、ひと声を気軽にかけられる社会を当事者らは理想とする。堀部さんは「お手伝いしましょうか、と力を入れずに気軽にパッと声をかけてくれるとうれしい。みんながみんな手引きを望んでいるわけじゃないけど、大丈夫な時は大丈夫と言うから」と話す。春田さんは「ちょっと手を差し伸べることが当たり前となるような社会になったら。いろんなものがあっても、人と人との交流が復活してほしい」と願っている。

取材後記

 今回取材の中で、視覚障害がある方々から声かけの重要性が語られ、声をかけるということの意味や必要性を実感した。また、新しいサービスが開発されたとしてもそこで終わりではなく、より使いやすくするために検討し続けることで、より多くの視覚障害者の助けになると感じた。

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