週刊大阪日日新聞

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2022/8/6

安い国ニッポン 

Spyce Media LLC 代表 岡野 健将


【プロフィル】 State University of New York @Binghamton卒業。経営学専攻。ニューヨーク市でメディア業界に就職。その後現地にて起業。「世界まるみえ」や「情熱大陸」、「ブロードキャスター」、「全米オープンテニス中継」などの番組製作に携わる。帰国後、Discovery ChannelやCNA等のアジアの放送局と番組製作。経産省や大阪市等でセミナー講師を担当。文化庁や観光庁のクールジャパン系プロジェクトでもプロデューサーとして活動。

 日本の物価は安い。驚くほど安い。海外生活の長い私からすれば、商品やサービスの品質の割りに値段が安すぎる。先進国の中で物価が最低ラインに位置するだけでなく、アジア諸国と比べても、韓国に抜かれ、成長著しい東南アジアの国々にも追い越されてしまった感のある安さ。今や、東南アジアからの旅行者が「物価の安い日本」に旅行に来る時代だ。

 その理由は経済成長とインフレ。世界的に見て、海外ではこのどちらもが起こっていて、少しずつ収入も物価も上がってきたのに、日本はデフレ続きで物価も収入も上昇して来なかった。この後に及んでも物価上昇を嫌う傾向が強く、収入増を阻止する要因にもなっている。メディアでは物価上昇が騒がれているが、世界から見れば、今の日本のインフレは十分許容できる程度のものでしかないのだが。

 最近のアメリカの経済や物価を見ると、ものすごい勢いでインフレが進んでいて、前年同月比で10%近くも上がっている。これは昨年よりも物価が10%も高い状況が毎月続いているということ。日本の場合はまだ数%の上昇程度なので、世界的にはまだまだ安い国ニッポンは変わらない。

 アメリカでは、ランチにハンバーガーを食べたら「5000円近くした」とか「ビール1杯が1800円くらいだった」と、日本ではあり得ないような金額になっている。アジアの中でも物価の高いシンガポールでは、ラーメン1杯が2500円、日本酒が1本(720ミリリットル)5万円くらいする。

 約40年振りの高インフレを抑えるために、アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会は、先月0・75%の金利アップを実行したところなのに、今回また0・75%の金利引き上げを行った。この利上げによってインフレが抑制できれば多くの一般市民はメリットを受けられる。しかし一方で、借入を行っている人や企業にとっては、負担する金利額が激増し、生活や企業運営が崩壊する危機をはらんでいる。

 日本で現在住宅ローンを借りている人やコロナ融資を受けている企業は、大体金利が1%を超えたか超えないか程度だと思うが、アメリカではそれが急に3%近くになり、毎月の支払う金利がほぼ3倍に増えたような状況にある。

 アメリカでは、日本よりも圧倒的に多くのコロナ感染者数を記録しているが、すでに夏の旅行シーズン真っ盛りで、過去最高の旅行者数を記録する勢いだ。家賃が上昇し、食料品の値段も高騰し、燃料費も驚異的な上昇を見せていても、旅行には行くアメリカ。これが消費として経済を回して行く原動力なのだろう。

 東南アジアでも多くの国の経済は右肩上がりが続いていている。経済は成長し、収入も増加している状況だ。つまり、もともと日本が安く見える状況にあったが、そこに円安が加わったことで加速度的に日本は「安い国」に成り下がってしまったのだ。今や日本の物価が高い、と苦情を言っているのは悲しいかな、我々日本人だけになってしまった。

 物価上昇を嫌い、低賃金で働く安いニッポンを受け入れるか。それとも多少の物価上昇を受け入れて収入増へ繋げ、安いニッポンから脱出するか。あなたならどちらを選びますか?

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